アラスカ、フェアバンクスで暮らす、親分とその子分達(キヨシ君:夫、サブ子:娘、栄作:息子、そして飼い犬 Maxine) の日常を綴ります。
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Posted by 親分
 
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内科看護の魅力
昨日は「こんな職場辞めて、他の科に移ってやる!」と思い、今日は「やっぱり内科看護って面白いなぁ、これだから辞められない。」と思っている自分。あぁ・・・。(笑)まぁ、辞めてやる!と思うのは、たいてい患者さんのことを第一に考えられないアホな医者と患者さんの板ばさみになったりする時であって、決して「内科患者さんを看護するのが疲れる」からではないのですけれども。

内科看護は幅広い看護領域の中でも基本中の基本ではありながら、その「地味さ」と、良くも悪くもならずに入退院を繰り返す慢性疾患の患者さんを看なくてはならない、という理由からか、なかなか人気の出ない領域ではあります。やっぱり看護師になったからには、自分のケアによって患者さんが日に日に良くなっていく過程を見たいものなんですよね。その点外科なんかで働けば手術をして悪い所を切ったり取ったりつなげたりして(笑)良くなって退院していく患者さんを「良かったですね!お大事に!」と見送ることが出来るわけです。もしくは急激に悪化して死亡、とかこれ以上外科的には何も出来ないから内科に転棟、とかとにかく「決着」がわりと早くつく場所ではあります。ところが内科病棟ではそういうわけには行きません。「決着」がつこうがつくまいが、患者さんと向き合って病気と闘っていく(もしくは病気を受け入れて、出来るだけいい時間を過ごせるようにサポートしていく)しかないのです。

うちの病棟の師長さんが言うには、「ERという番組は成り立つが、Medical Floor (内科病棟)などという番組は誰も観たがらないので成り立たない」のだそうです。でも。その師長さんの言葉を聞いて大笑いしながら「そうですねぇ~。」と笑っていた私達に向かって、師長さんはこう付け足しました。「世の中の人々は内科病棟にいったい毎日どんなドラマが繰り広げられているか、わかっちゃいないのよ。」と。

私はまったくその通りだ!と思いました。内科病棟で働いている看護師というのは、少しだけ働いて「あぁこんなのつまんない。」と他の科にさっさと移って行くタイプと、内科一筋で長年働いているタイプとに分かれ、「好きでも嫌いでもない」というタイプはほとんどいないように思われますが、私はきっとなんだかんだいいながら、後者のタイプになるような気がしてなりません。

東京新宿の大病院でER、ICUナースとして働いていた頃の経験は決して内科病棟で培えるようなものではなかったし、本当にいい勉強をさせてもらったと今でも思っています。でも私が今、救急看護、集中治療看護では味わうことの出来なかった充実感というものを、内科病棟で感じながら仕事を楽しむことが出来ているというのも事実です。

ER、ICUでは急性期を過ぎ、状態が安定し次第患者さんを他の科に転棟しなければなりません。ER、ICUに入室中は意識のない患者さんが多い為、自分の顔や名前を覚えていてくれる患者さんの数も決して多くはありませんでした。ひどい時には私が患者さんのお名前を覚える前に患者さんに亡くなられてしまったり、その死を悲しむ間もゆとりもないままに急いで死後の処置を済ませ、次に搬送されてくる患者さんの為にそのベッドを空けてベッドメーキングをしながら、「私は患者さんの死も悲しむことのできないようなナースになりたかったわけじゃない。」と心の中で思ったことも良くありました。

看護短大を卒業し、就職先を決めたとき、私は「ER以外では働きたくない。内科看護なんてそんなつまらないものをやりたがる人の気がしれない。」とまで思っていました。そんな私がアメリカでのナーシングキャリアを始める場として選んだ内科病棟。英語に自信がなかったのでまずは基本中の基本からじっくり学び直せる場所、というそれだけの理由で選んだわけなのですが、初めてみたらこれが!・・・奥が深いんです。

ここでいちいち内科看護の魅力を挙げていたらキリがないので止めておきますが(笑)、なんでいきなりこんなことを日記に書いたのかというと、今日受け持った患者さん、私が2年前に看取った患者さんの旦那さんだったのです。お互いに「お久しぶりですねぇ~。その後、お元気でしたか?」(っていうか、彼は元気じゃないから入院してきているわけだけれども。苦笑。)という話になり、彼の奥さんが入院していた頃の話になり、その後(奥さんが亡くなった後)の彼のご家族の話になり、そして私の家族の話になり、こんなキッカケ(彼の病気)でまた会った、ってのも何だけど、またお話が出来て良かったですね、懐かしいですね、ということになったのです。

患者さんやそのご家族の心の中に、私の存在というものが忘れられずにほんの少しでもきちんと生きていたんだ、ということを確認できる瞬間・・・これほど看護師になって本当に良かった、と思える瞬間はありません。ただの看護師としてではなく、ひとりの人間として、患者さんやそのご家族と一緒に泣いたり笑ったりできる場所、それが私にとっての内科病棟なのです。

最近職場で納得のいかないことが続き、「こんな職場いっそ辞めてやろうか」と思っていた私ですが、今日になってやっぱり辞められそうもないなぁ、とあらためて思ったので、その気持ちを忘れないように、日記に書きとめておくことにします。
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Posted by 親分
comment:6   trackback:0
[ナースのお仕事
comment
看護婦
同じ看護婦さんでも色々あるんですね。
天職を見つけた親分さんがうらやましい。

私はMedical Floorっていう番組、ぜひ見たいです(笑)。
2006/05/25 22:31 | | edit posted by Nango
初めての入院で。
出産の時に初めて入院と言えるものをして、看護婦さん達には大変お世話になりました。シャワー浴びるの手伝って貰ったり、そんなことまですみません…といいたくなることを沢山して貰いました。こんな仕事を好きでする人いるんだな-と初めてその大変さを知りました。
皆が明るくて、「外国人なんて滅多に来ないからあなたの顔と名前忘れないわよ-」なんていわれつつ退院してきました。反対に私も彼女達の顔をしっかり覚えているんです。お世話になったんだもん。良いケアをして貰ったからこそ覚えているんですよね~。
反対に看護婦さんも色々覚えているということを知って嬉しかったです!
2006/05/26 09:36 | | edit posted by aoduck
そうなのかぁ。
ご存知のように、母も元看護婦で、色んな科で働いてたけど
やっぱり内科での勤務は忙しそうだったな。
『大変大変』って言う言葉しか、記憶にないんだけど、親分は外国で看護という仕事を、きっぱりとした信念でやっているのを見て、本当に尊敬しちゃうよ~。
これからも、現場でのお話(真面目なのも、面白いのも)楽しみにしています。

ところで、遅ればせながら、結婚記念日おめでとう!
4年か~早いね~。
『結婚記念日』という響きが羨ましく感じる今日この頃(笑)
2006/05/26 11:45 | | edit posted by ゆえ
Nangoさん>
「Medical Floor」、見てみたい?(笑)流行らないでしょう~。
私も自分の好きな仕事をして生活していけるって本当に恵まれてるなぁ~と思います。

aoduckさん>
もちろん受け持った患者さんひとりひとりを全部覚えていられるわけではありませんが、やっぱり長いこと付き合った患者さんとか印象に残る患者さんとかなら、看護師だって結構覚えているものですよ!aoduckさんも素敵なナースにケアしてもらえたようで、本当に良かったですね。

ゆえちゃん>
そうだよね、ゆえちゃんのお母さんはナースとしてはすごいキャリアの持ち主だもんね。でもどんな科で働いていたのかまでは知らなかったなぁ~。内科でも働いたことがあったなんて。今度会えたらゆえちゃんのお母さんと色々お仕事の話でもしてみたいです。
ゆえちゃんとこは結婚はまだだけど出会ってからだと私達より長いじゃん?しかもこれから素敵なお式が待ってるし!記念日なんてこれからいくらでも祝えるわよ~!
2006/05/26 19:41 | | edit posted by 親分
まずは、
遅ればせながら結婚記念日おめでとうございます。
あっという間に4年過ぎたって感じですか?うちは今年で12年になります。年取るはずですね。

横道に逸れてしまいましたが、私もとりあえずは内科ナースですので、ちょっとコメントしようと思いまして、、、。

私の場合、親分さんのような他の科での経験がないのですが、フロートしていても、やっぱり内科が好きです。勿論、私も「何でここで働いてるんやろうか」と二度と戻りたくないなんて思う日も多々ありますが、人に話をすると「楽しい」って言ってしまうんですよね。ナースになりたいと思わなかった時期でも、福祉関係の仕事がしたいといつも思っていたので、内科が合っていたのかも。

ふんふんと思わずうなずきながら日記を読ませてもらいました。

ERのようなエキサイティングなドラマは無理かもしれないけど、ナースの目から見た内科のドラマなんて、結構新鮮じゃないですか?アメリカって、医者とか弁護士とかのドラマばっかりですもんね。やっぱり視聴率悪くて没になるかなあ?
2006/05/27 04:59 | | edit posted by ちび
ちびさん>
ちびさんとこは12年ですか!そりゃ~長い。大先輩です。

ちびさんも内科ナースですもんね。いつも内科で働いてると、愚痴や文句もどうしても出てきますけど、やっぱりなんだかんだ言って辞められませんよね。(笑)ほんと、一度でいいからちびさんと同じ職場で働いてみたいです!

「内科病棟」、企画の段階でボツでしょう!(笑)だって話の展開が恐ろしく長いですもん。
2006/05/27 20:46 | | edit posted by 親分
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