アラスカ、フェアバンクスで暮らす、親分とその子分達(キヨシ君:夫、サブ子:娘、栄作:息子、そして飼い犬 Maxine) の日常を綴ります。
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Posted by 親分
 
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精神科看護について思うこと
今日は精神科で働いてきた。

私は精神科のナースと一緒に働くのがとても好きだ。どうしてだろう、とずーっと気になっていたが、精神科のナースの前では、自分が「許された」感じがするからなんだな、ということに今日やっと気づく。同業者の私ですらそうなんだから、入院治療を免れないほどに精神を病んだ人々にとって、あの「許された」感じというのがどれだけ意味を持つことなのか。

他の科のナースはどこかしら精神科ナースを小馬鹿にしているところがあるな、とずっと感じてきた。それは例えば「向精神薬以外については薬のことも良く知らない、IVケアや経管栄養もろくに出来ない、忙しい一般の科での仕事量をこなせない」とかそういう理由であることが多いような気がする。精神科ナースが他の科に手伝いにやってくると、「使えない。」と全く失礼な陰口を叩くナースまでいる。ICUや外科、内科のナースがたまに精神科に手伝いに借出されると、皆決まって「精神科ってすっごく暇で何していいかわかんない。」とか「居眠りしないでいるのが大変だったわ。」と、精神科が自分の働く科と比べるといかに楽ちんでつまらないものであるかを豪語するが、それは精神科看護の深さを知らないからなのだ。

自分が患者さんにかける一言がどれだけ重いものであるか、ということを精神科ナースは知っている。どういう時に声をかけ、どういう時にそっとしておくべきか。強い感情でモロに乱暴な言葉や暴力をぶつけてくる患者さんにはどういう対応をするべきか。くよくよと泣いてばかりいるうつ病の患者さんは下手に励ましたりがんばらせたりしない。家族背景や社会背景をじっくりと時を待って聞き出し、退院して社会に戻ったときに彼らをサポートするネットワークを張る。そういうことを色々と頭で考えているのが精神科ナースなのだ。

数値や見た目ではっきり成果が出るわけではない精神科看護は、他の科のナースには理解しがたいものなのかもしれないが、Float Pool のスタッフとしてしばらく一緒に働いてみて精神科看護の難しさを実感している私は、精神科ナースってすごい!とやっぱり舌を巻くしかないのだ。あれだけ「頭を使う」看護、というのは他にない気がする。そしてそんな私のような未熟なナースのこともありのまま暖かく仲間として迎えてくれる精神科ナースが、私はやっぱり好きなのだ。
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Posted by 親分
comment:6   trackback:0
[ナースのお仕事
comment
いやいや、精神科は大変だと思います。私は興味はあるけれど仕事ではできません。冷静を保つことができないと思います。それからconfrontationができません。絶対患者に負ける自信があります。

小馬鹿にしている人達は、その奥深さを知らないからじゃないかなあ。私は大変だと思うよ。

でも精神科のナースっていうのはドライで落ち着いた感じがするのだけど、ユニークな人達が多いなあと思ったのが私の学生時代の第一印象。MedSurgのようにとりあえずここで、というような感じではなく、私はこれが好きでやってるって人達だった。

私のいた内科でも精神疾患を持ってる人がたくさんいたけど、大変だったわ。フロートで来る人はみなこのユニットを嫌っていたし(笑)。内疾患を治療するという意味で来ていたから、私はそれは楽しかったのだけど、自殺願望の人が担当になったら怖くて怖くて仕方なかったわよ。

ところで、親分は I know this much is true って小説知ってる?かなり分厚い本だけど、精神疾患に興味があるのならきっと面白く読めると思うよ。
2010/01/28 00:48 | | edit posted by ちび
何か解るなぁ~.

お医者さんや看護婦さんの一言で患者は天にも昇るし地にも落ちます。

それは精神を病んでいなくてもです。
私もお陰でかなり一喜一憂した1ヶ月でした。

看護婦さんの仕事もほんと多岐に渡るね。すごく奥の深い仕事ですね。頭が下がります。

親分これからも頑張ってください。

そしていつもありがとう。
2010/01/28 04:28 | | edit posted by kiki
私も親分に一票!!
私も、昔から精神科の看護師さんって、なんだか好きなんです。
相手を”待ってあげられる忍耐”と”許せる心”、この二つを持ち合わせてないと精神科の看護は務まらないと思います。

精神科の看護師さんって簡単なようで難しいこれができちゃうから、ステキなんです!

精神科看護って、もっともっと日の当る場所に出てくるべき仕事内容だと思うのですが、、、
精神科の看護師さん達って、そんなことはこれっぽっちも考えてないと思う。
自分たちのことより、患者の心を守ることに重きをおいて仕事しているような気がして、、、、だから、私は好きなんです。

それよりも、自分の仕事と他人の仕事を比べて、どっちがどうだなんて、くだらない事しているヒマがあったら、ケアの一つでもしてきなさいって^_^;
思っちゃうよね~^_^;^_^;^_^;
2010/01/28 18:48 | | edit posted by しんちゃん
精神科の病気はかかったらとても辛いだろうし、私は心に余裕がないので無理っす。以前精神科看護でがんばっていたとき、枯れた砂漠に水をやり続ける感じがして、辛くなったのです。
しかしやはりNsなら、点滴ぐらい刺せるべきだと思うぞ!軽い内科疾患で精神科の問題のほうが大きいのにうちに患者さんが来るのはケアのクオリティー上問題であると思う。
そういう問題はどこの病院でもあるだろうけどね~~~
2010/01/28 23:16 | | edit posted by きゃらはん
家は身内が一時期精神的に病んでいた時があって、話し相手になっていたのですが、半ばもうこっちが具合悪くなるんじゃないかと思った程でした。
本人も周りもいつ治るか目途もたたないし、毎日色々なタイプの精神病患者に対応するナース達は本当にすごいですね。
切り替えも上手くないとやってやれないでしょうね。
精神科が普通の科の様に忙しかったらきっと患者はいつまでも癒されず、トラブルが起きそうですよね。

でも親分さんは精神科含め色々な科を見て以下なきゃいけないなんて本当に大変そうですが、お体に気をつけて。
いつもブログ読んで本当に心のそこから尊敬してるんですよ~!!
2010/01/29 06:30 | | edit posted by champster
ちびさん>
精神科って、結構進んだ精神分裂病みたいなクレイジーな人ばっかりいるわけじゃなくって、社会で高度に機能してきた人達(大学教授とかアーティストとか警察官とか会社の社長さんとか)ががんばりすぎちゃって心を痛めて入ってくるところでもあるんですね。
確かに精神科のナースは落ち着いていてドライな感じがあるかもしれない!ちびさんの言うように、「これが私のやりたい看護だ」と腰をすえて仕事しているナースが他の科よりも多いような気がします。
ちびさんお奨めの本、さっそくアマゾンでチェックしてみましたが面白そう!今度本屋さんで探してこようと思ってます。ありがとう。

kikiちゃん>
看護ってだから辞められないんだよねー。(笑)可能性が無限大だもん!年々、面白いと思う分野も変わってきて、もう将来自分がどんな仕事してるのかわからないところまできてますが。どの分野にしろ、看護の道からは外れてなさそうな気がするけど。

しんちゃん>
待てるか待てないか、って精神科看護が出来るか出来ないか、ってことと同じような気がするわ。そうなんだよねー、抗生剤で1週間ですっかり治ってしまうような感染症とはわけが違うんだから。長期戦で一緒にがんばっていこう、という心構えがなかったら精神科看護は無理です。

きゃらはんさん>
精神疾患って一進一退を繰り返しながら、結局は下り坂をたどることが多いからそれを見続けなくちゃならない、ってのは辛いだろうね。「砂漠に水をやり続ける」ように感じるのも無理はないと思うよ。
でもそれだって誰かがやらなかったら患者さん達はどうなるかって話だよね。そういう患者さん達と、勝ち目はほとんどなくても一緒にがんばろうとしてる精神科ナースを私は本当に尊敬します。
点滴も確かに看護の基本と言えば基本だからね。でもうちの病院の精神科ナース達も最近技術的向上を目指してがんばってるよ。経管栄養とかもやってたし。でもそういうところだけを拾って小馬鹿にして、精神科看護の大変さやすごさをちっとも解ろうともしない他の科のナースの話を聞いていると、どうしても腹立たしくなってしまうのですよ、私は!(笑)

champsterさん>
うちの祖母も典型的な躁鬱病でしたが、確かに家族は大変ですよねー。私も祖母の血を受け継いでいることは確かだし、ムードの移り変わりが激しいので「キヨシ君気をつけてね」と今から忠告してあります。(笑)
ナースは自分のシフトが終われば次のシフトまで切り替えが出来るけれど、家族はそうも行きませんからね。大変な病気だと思います。
私は色んな科でその道を極めているカッコイイナース達と一緒に働くことが出来て、全くお得な仕事をさせてもらっているなーと思ってますよ。
2010/01/30 09:34 | | edit posted by 親分
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